資格認定試験に役立つ用語

ここに掲載した用語は、日本音響家協会編集・リットーミュージック刊「プロ音響データブック」三訂版1,800語の中から抜粋したものです。用語以外の試験問題も、多くはこの本から出題されます。

  


アクティングエリア<acting area> スタジオや舞台における演技をする所の範囲

アレイ<array> 広い聴取エリアをカバーするため、複数のスピーカを組み合わせて配列したスピーカシステム。

暗転(あんてん) 舞台の演出方法の一つで、劇場全体の照明を消して、暗やみの中で場面転換をすること。または暗やみにすること。

一ベル(いちベル) まもなく開演することを知らせ音。通常は、開演5分前にブザーやチャイムを鳴らして知らせる。

入れ込み(いれこみ) 舞台の準備が完了して観客を劇場内に入れることをいう。「入れ込みは5時30分で開演は6時」というように使う俗語。「客入れ」「開場」ともいう。

インピーダンス<impedance> 電気回路に交流を流したときに生ずる抵抗成分のことで、普通の抵抗と同じ単位のオーム(Ω)で表す。抵抗器は直流、交流の別なく一定の抵抗値を示すが、コイルは直流をよく通し、交流に対しては周波数が高くなるにつれて抵抗分が大きくなる。コンデンサは直流を全く通さず、交流に対しては周波数が低いほど抵抗が大きい。インピーダンスは、これらの抵抗分を合わせたもので、周波数によって値が変化する。記号は「Z」で表示する。

裏方(うらかた) 劇場において、幕の裏側で働く舞台技術者、舞台関係者。役者を除いた、大道具、小道具、衣装、床山(とこやま)、音響、照明、舞台監督などの総称。案内係や切符係、宣伝係などは表方(おもてかた)という。

エコー<echo> 山びこはエコーの代表的な例である。音を反射する壁の多い部屋で音を出すと、音がだぶって聞こえる。50ミリ秒以上遅れて、壁などで反射してくる反射音は、音源から直接とどく直接音と分離して聞こえる。これをエコーと呼ぶ。一般的にはリバーブ(残響)とエコー(山びこ)を混同しているが、音響学上は区別して用いている。

大道具(おおどうぐ) 舞台上に組み立てられた飾りのこと。建物、書割(かきわり)、樹木、岩石など俳優が手に持たないもので、演出上必要とする場面を表現する道具の総称。ただし、家具、装飾品、駕籠(かご)、人力車など俳優が持ち運びするもの、俳優が手にするものは「小道具」と呼ばれる。例えば、大木の枝を出演者が折る場合、木の幹や枝は大道具だが、折る枝に限って小道具になる。

オーケストラピット<orchestra pit> 舞台と観客席の間にある、オーケストラが演奏するための場所のこと。通常、ミュージカルやバレエ、オペラなどのオーケストラはこの場所で演奏する。オーケストラボックスともいい、略してオケピット、オケピ、オケボックスという。

音合わせ ●楽器などのチューニングのこと。歌手とバンドとの音の調子を合わせること。●舞台稽古または本番前に、実際の舞台で音のレベル、音質、バランス、キッカケなど、音の総合的な調整、点検を行うこと。

音出し(おとだし) ●セッティングを完了した音響システムから音を出すこと。音を出して回路をチェックすること。●演奏を始めること。●稽古などを開始すること。「音出し12時」とは、12時に稽古を開始するということ。

オフ<off > ●音源がマイクの位置から離れていること。●遠くから聞こえること。

オフマイク<off microphone> 音源がマイクロホンから離れていること。マイクロホンから遠ざかることもいう。

音響調整卓<mixing desk/mixing board/mixing console> マイクロホンで収音した信号や再生機器の出力信号を集合させて、音量や音質を調整した信号をミックスや分配をする装置。略して「卓」と呼ぶ。

音場(おんじょう)<sound field> 空気のあるところで音を出せば、音は空気を圧縮したり膨張させながら疎密波として、四方に広がる。これは大きなホールでも狭い部屋でも屋外でも同じことで、音のある空間を音場という。

オン<on> ●音源がマイクに近いこと。●近くに聞こえること。

オンマイク<on microphone> 音源にマイクロホンを近付けること、または近づいている状態。


上手(かみて) 客席から見て、舞台の右側のこと。外国では、舞台から客席に向かって左右を設定しているので、上手はステージレフト(stage left)という。

間接音(かんせつおん) 反射音ともいう。 音源から発した音が壁、天井、床などで反射して聴取者の耳に到達する音のこと。音源から直接到達する直接音に対して、必ず時間的な遅れを生じる。また、反射が繰り返されると残響となる。

キッカケ 音を出すのに最もよいとき、機会。その約束された個所。機会を知らせる合図。

キュー<cue> 演技、音楽、照明、音響などのキッカケを指示するために決めてある合図。インカムなどの通話装置や身振りで指示するハンドサインにより合図をする。Qと略して表示する。

極性 プラス、マイナスのこと。例えば、スピーカでは入力端子に直流を加え振動板が前方へ動いたとき、接続しているプラス側の端子を正極(+)、他の端子を負極(−)と決めている(JIS規格)。スピーカやマイクを数多く同時に用いるときには、必ず極性を合わせて使用する。

ゲネプロ ドイツ語のGeneral probeの略。初日(本番)と同じ条件で行われる通しの舞台稽古のこと。本来は、関係者に公開で行われる。GPと略して記す。

小道具(こどうぐ) 舞台で使用する家具や器具、役者の携帯品などの総称。

小屋(こや) 劇場または映画館、演芸場などを呼称する俗語。劇場専従のスタッフを小屋付き(こやづき)という。


再生<reproduction/replay/play back> 録音、録画した音や映像を再現すること。一般的に、記録した直後に再現して試聴することをplay backといい、繰り返し何回も再生されることはreplayという。

サウンドチェック<sound check> 音響システムをセッティングしたあとの確認、調整。

スタッフ<staff> 軍事用語の参謀、幕僚とか職員、部員などの意味から転じたもので、映画や演劇などの制作に従事する作家や演出、美術、音響、照明などの部門を担当する、俳優以外の人たちの総称。

千秋楽(せんしゅうらく) 演劇、相撲などの興業の最終日のこと。昔は劇場の火災が多かったので縁起をかつぎ、「秋」という字を「穐」に変えて千穐楽と書いた。略して 楽(らく)、楽日(らくび)ともいう。


タッチノイズ<touch noise> マイクロホンを手に持って使用するとき、振動雑音が信号として入ることがある。このような接触雑音をいう。

直接音(ちょくせつおん) 音源から発した音が、壁などで反射されることなく、直接、耳に到達する音をを直接音という。

定位(ていい)<localization> 音場の中で、音像、音源の方向を定めること。

デッドポイント<dead point> ●ワイヤレスマイクロホン使用時に、送信した電波の直接波と反射波が干渉することなどによって電波が減衰し、受信不良になる場所のこと。●劇場などの客席で、他の場所より音が聴こえにくい場所をいう。


二ベル(にべる) 開演(開幕)の直前に鳴らすベルやチャイム。通常、この音が入って幕が開いて、芝居やコンサートが始まる。本ベルともいう。二ベルなしで開演することもある。


ハウス送り ハウスとは劇場、ホールまたは観客席のこと。●音響機器を持ち込んだとき、ミクシングした音を劇場の設備に送ること。小屋送りともいう。●観客席のSRのための音響調整卓の出力。

ハウスPA 出演者のためのモニターに対して、観客席のためのPAのことをいう。

ハウリング<howling> スピーカから出た音がマイクロホンで収音され、増幅されて再びスピーカから送出され、これが繰り返されて生じる発振現象のこと。

はね返りスピーカ<fold back loudspeaker> 演奏音の一部または歌などを、ステージ上の演奏者や歌手に聞かせるためのモニタ用スピーカシステムのこと。FBと略して書く。ステージモニタスピーカともいう。

反射音(はんしゃおん) 音源から発した音が壁、天井、床などで反射して聴取者の耳に到達する音のこと。音源から直接到達する直接音に対して、必ず時間的な遅れを生じる。間接音ともいう。

フェーダ<fader> 連続的に音量を調整する装置。一般的には音響調整卓の音量調整器のことをいう。

舞台機構(ぶたいきこう) 迫り、回り舞台、スライディング装置、バトン、緞帳など舞台床や舞台上部などに設置してある恒久設備。演出効果を高め、場面転換を省力化して迅速にする目的で使用される。

舞台稽古(ぶたいげいこ) 実際の舞台で、衣装、化粧、小道具、かつら、音楽、音響、照明、大道具など、いっさいの条件を本番と同じにして行われる稽古。ゲネプロともいう。

舞台転換(ぶたいてんかん) 一つの公演の中で、次の場面の舞台装置に換えること。

舞台袖(ぶたいそで) 舞台両脇の奥の場所。ここにスピーカや照明器具が設置される。また、次の場面の舞台装置などが用意されている。

舞台端(ぶたいばな)<down stage> 舞台の最前部。舞台と客席の境界。欧米ではダウンステージという。

フライングスピーカ<flying loudspeaker system> ステージ上部に吊り上げたスピーカシステム。

プロセニアム<proscenium> 劇場の舞台と客席とを区分する額縁状の枠(proscenium arch)のこと。prosと略記する。

プロセニアムスピーカ 劇場のプロセニアムアーチ(舞台の額縁)に設置したスピーカシステムのこと。プロセニアムの両サイド(プロセニアムカラム)に取り付けられたものは、カラムスピーカという。


マチネ<matinee> 演劇、オペラ、バレエなどの昼間の公演。

見切れる(みきれる) 客席から舞台裏が見えてしまうこと。または観客に見せたくないものが見えてしまうことをいう。


山台(やまだい) 邦楽の演奏者が乗る演奏用の台のこと。

リギング<rigging> 舞台設備に音響機器や照明器具を取付けること。


CUE/Cue 合図、きっかけ、手掛かりという意味。Qとも記す。合図を出すことを「キュー」を出すという。

DI ダイレクトボックス(direct injection box)の略。

EQ equalizerの略。周波数特性を変化させて音質を調整する装置のこと。

FB<fold back> 出演者や演奏者に聞かせるために必要な音を送り返すモニターのこと、またそのための装置。「はね返り」ともいう。

G<ground> グラウンドの略。アースのこと。

GND<ground> グラウンドの略。アースのこと。

GP<General Probe> ゲネプロの略。通しの舞台稽古のこと。

MC<master of ceremonies> 司会者のこと。コンサートでは、司会者がいない場合でも、曲間のしゃべりのことをMCという。

NG<no good> 「だめ」という意。もとは映画用語であるが、舞台や放送などで演技、演出、技術などの失敗、意に満たないことをすべてNGといっている。

 cueの略記号。キッカケを知らせるための合図。インターカムで合図を送る場合とハンドサイン(手振り)でキッカケを知らせる場合がある。

SCRノイズ 照明用のSCR(半導体)を用いた調光器から発生する雑音。マイクロホンコードなどの音響ケーブルを照明コードに近づけたとき、「ジー」「ザー」という雑音を発生する。

SE<sound effect> 音響効果のこと。効果音を表示する略記号。

SR sound reinforcementの略称。劇場やホールで、ミュージカルやコンサートなどの音を電気的に補強すること。歌や台詞、演奏音をマイクロホンなどで収音し、それをアンプで増幅してスピーカから出して、音で補強して全体の音のバランスをとること。


【著作権=一般社団法人日本音響家協会】

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